トップ / 制度ガイド / 特定建築物と清掃の基準
G-01 / TOKUTEI

特定建築物と清掃の基準

ビルの清掃には「いつ・どこまで」を決める法令上の基準があります。特定建築物に当たる建物かどうかで、求められる管理が変わります。

特定建築物とは

面積の基準
特定の用途に使う部分の延べ面積が 3,000m² 以上(施行令 第1条)。専ら学校教育法第1条の学校や幼保連携型認定こども園として使う建築物は 8,000m² 以上
用途
興行場・百貨店・集会場・図書館・博物館・美術館・遊技場、店舗・事務所、第1条学校以外の学校(研修所を含む)、旅館 など(施行令 第1条。詳しい用途の一覧は条文で確認してください)
延べ面積
建築基準法施行令の床面積の合計で数えます

特定建築物の所有者等には、維持管理が環境衛生上適正に行われるよう、免状を持つ建築物環境衛生管理技術者を選任して監督させる義務があります(法 第6条)。選任の義務を負うのは建物の所有者等で、清掃会社ではありません。

清掃の基準:日常の清掃と大掃除

条文施行規則 第4条の5 第1項は、清掃(建築物環境衛生管理基準の「掃除」)について「日常行うもののほか、大掃除を、六月以内ごとに一回、定期に、統一的に行うものとする」と定めています。

  • 日常の清掃:毎日〜週数回の除じん、ごみの回収、トイレ・給湯室の清掃など。頻度や範囲は建物ごとの清掃作業計画(仕様書)で決めます。
  • 大掃除:6か月以内ごとに1回、建物全体を計画的・統一的に行う掃除。床の洗浄、日常の清掃では手の届かない箇所の除じん・洗浄などが当たります。

厚生労働省告示の技術上の基準(要点)

清掃の方法や清掃用機械器具の維持管理は、「空気調和設備等の維持管理及び清掃等に係る技術上の基準」(平成15年厚生労働省告示第119号)が定めています。要点を、公的資料にもとづいて整理します(号の番号や正確な語句は告示の原文で確認してください)。

  • 床面:日常の除じんのほか、床維持剤(ワックス等)の塗布の状況を点検し、必要に応じて再塗装などを行う。
  • カーペット類:日常の除じんのほか、汚れの状況を点検し、必要に応じてシャンプークリーニングやしみ抜きを行う。洗剤分が残らないようにする。
  • 日常は清掃しない箇所:6か月以内ごとに1回、定期に汚れの状況を点検し、必要に応じて除じんや洗浄を行う。
  • 廃棄物:建築物内で出る廃棄物の分別・収集・運搬・貯留を、衛生的で効率的な方法で速やかに行う。
  • 機械器具・設備:真空掃除機・床みがき機・ほうき・モップなどの清掃用機械器具と、廃棄物の処理設備を定期に点検し、必要に応じて整備・補修・消毒を行う。

自治体の資料(例:東京都健康安全研究センター)は、実施の際に清掃作業計画書(仕様書)にもとづいて作業し、清掃日誌を作成することを示しています。依頼先と取り決める仕様書は、この基準に沿って作ると確認がしやすくなります。

特定建築物でないビル・マンションの場合

延べ面積が基準に満たない建物には、この法律の管理基準は直接及びません。ただし、管理規約・賃貸借契約・自治体の指導で清掃の水準が決まることがあります。依頼の考え方は特定建築物の基準を参考にできます。

登録制度を見る

法令・公的資料の内容を一般向けに整理したものです。個別の建物が特定建築物に当たるか、どの管理が必要かは、所管の保健所・自治体の建築物衛生の担当窓口で確認してください。確認日: 2026-10-19。

出典・参考